こども漢方

こども漢方相談外来を始めます。こども漢方相談外来を始めます。

漢方の役割は、身体や心の状態を調節することにあります。
多くの西洋薬は人工的に合成された単一成分の薬剤ですが、漢方薬は生薬(動植物の薬用部分など)を複数組み合わせたものです。細菌感染症など西洋薬が一番適している疾患も多いですが、漢方が得意としている疾患も多くあります。

日赤和歌山医療センター小児科勤務時代は、漢方に関心はありましたが「漢方って効くのかなあ」と漠然と考えている程度でした。しかし、平成21年に前クリニック(たいようこどもクリニック)を開院し、西洋薬を続けてもうまくいかないとか、この症状に適した西洋薬がないことを度々経験し、少しずつ漢方薬を取り入れるようになりました。

まず始めは、自分や家族に使い始め、その効果を実感したので、患者さん方にも勧めるようになりました。西洋薬と併用する場合もありますし、漢方薬のみの場合もあります。効果を体験したこどもさんやお母さん達からぜひ続けたいと希望されることが多くなるにつれ、益々私も漢方の魅力に取り憑かれるようになりました。
もちろん、飲めないこどもさんもおられますが、飲めなければ始まらないので、飲み方を指導したりいろいろ工夫してもらうと飲めるようになることがしばしばあります。

今回、新たに「なないろこどもクリニック」を開院したのを契機に、皆様方にもっと漢方の魅力を知ってもらいたいと思い、漢方外来を始めることにしました。

急性疾患は一般外来で相談してください。慢性疾患の方は、できたら相談外来を予約してください。漢方治療が得意とする慢性疾患は、胃腸が弱い、食が細い、よく熱をだす、よく風邪をひく、頭痛めまい、便秘あるいは慢性下痢、夜なきや夜驚症、アトピー性皮膚炎、冷え症、疳が強い、不眠などです。 漢方はこどもの体質改善にとても適しています。お子さんと一緒にお母様も困っていることがあれば相談してください。
もちろん西洋薬が優先される疾患に対しては、希望されても投与致しませんのでご了承ください。さらに西洋薬と同じように、漢方薬も生薬とはいえ副作用が全くない訳ではありません。こどもはまれですが、大人は時に副作用を認めることがありますので、長期投与の場合は採血等が必要です。
発達障害の方のパニックや興奮、不眠、多動にも効果を認めることがあります。一次障害に対しても効果があったとの報告もあります。困り事が強い場合は、ご相談ください。

ネット予約はできませんので、電話でご予約ください。

  • 受診までに記入して頂く問診票がありますので、取りに来てください。
    HPからダウンロードできる一般診察の問診票とは異なります。

漢方薬イメージ画像